2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧

『グッドナイト&グッドラック』

『グッドナイト&グッドラック』は、まさに“硬派”と呼ぶに相応しい社会派ドラマの秀作。 全編を貫くハードなタッチ、フィルム・ノワールにも通じるコントラストの強い、陰影に富んだモノクロームの映像は、四十年代後半から五十年代はじめにかけて、アメリカ…

『嫌われ松子の一生』

『エデンの東』のキャル(ジェームズ・ディーン)のように父親の愛を得られない主人公が、『西鶴一代女』の田中絹代さながらに夜鷹(最下層の街娼)まで転落していく一生を、時間軸を自在に操ってチャールズ・フォスター・ケーンの生涯を浮かび上がらせた『…