2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧
ロバート・アルトマンが亡くなった。 ワタシにとっては、『ザ・プレイヤー』や『プレタポルテ』などより、何と言っても『ナッシュビル』の人。多彩な登場人物の中から暗殺未遂犯を浮かび上がらせる演出が実に鮮やかな群集劇だった(権利関係の問題か、初公開…
ローレン・バコールをこんな風にしか使えないことが、まずいけない。 ニコール・キッドマンとのツー・ショットでバコールにピントを合わせていないとか、バコールが台詞をオフ(画面外)で喋るとか・・・・これでは、キャリア六十年のハンフリー・ボガート未亡人…
ベティ・コムデンが亡くなった。 ベティ・コムデンといっても、お若い方にはピンとこないかもしれない。アドルフ・グリーンとのコンビで『踊る大紐育(On the Town)』『雨に唄えば』『いつも上天気』(以上ジーン・ケリーとスタンリー・ドーネン監督)や、ヴ…
『硫黄島の英雄』(デルバート・マン監督、61年作品)という映画がある。 この映画は見たことがない。そこで、双葉十三郎先生の『ぼくの採点表』から引用すると、次のように書いてある。 「・・・アイラとソレンソンは、スリバチ山にたどりつき、一休みしている…
『父親たちの星条旗』は、ほとんどモノクロームに近いレベルまで彩度を落とした硫黄島の戦闘場面、無理やり帰還させられた三人の兵士たちが戦時国債の広告塔として全米各地でキャンペーン活動をさせられる場面、そして三人の帰還兵のうちのひとりの息子が父…
『ブラック・ダリア』は、一九四〇年代から五〇年代にかけて主にハリウッドで製作された一群の犯罪映画(のちに“フィルム・ノワール”と呼ばれる)の世界を再現しようとする試み。 フィルム・ノワールの作品群は映画館で再映されることはほとんどないけれど、…