印象に残った男優

今年の特徴は何と言っても外国映画で活躍した日本人男優が多いこと。『硫黄島からの手紙』の渡辺謙二宮和也伊原剛志加瀬亮中村獅童、『太陽』のイッセー尾形佐野史郎、『単騎、千里を走る。』の高倉健など、そろって好演。ソル・ギョングは逆に日本を舞台にした韓国映画力道山』に出演。日本語はたどたどしいが肉体改造に挑んだ役者魂には頭が下がった。
韓国勢では『グエムル 漢江の怪物』のソン・ガンホとパク・ヘイルの『殺人の追憶』コンビ、それに『タイフーン』のチャン・ドンゴンとイ・ジョンジェが印象的。
アカデミー賞受賞のフィリップ・シーモア・ホフマン(『カポーティ』)や『ブロークバック・マウンテン』で同賞候補になったヒース・レジャージェイク・ギレンホール(『ジャーヘッド』も)、『グッドナイト&グッドラック』のデイヴィッド・ストラザーンはもちろん達者な演技派なのだけれど、『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』のトミー・リー・ジョーンズバリー・ペッパー(『父親たちの星条旗』も)、『プルートで朝食を』のキリアン・マーフィー(『麦の穂をゆらす風』は当地では年明け公開)、『ミュンヘン』のエリック・バナなど個性派も光った。
その『ミュンヘン』で暗殺者グループの一員を演じたダニエル・クレイグは『007/カジノ・ロワイヤル』で新しいジェームス・ボンドに扮しタフな魅力が全開。
他には『オリバー・ツイスト』のサー・ベン・キングズレー、『ファイヤーウォール』『ダ・ヴィンチ・コード』の悪役ポール・ベタニー、『父親たちの星条旗』『クラッシュ』のライアン・フィリップなどが印象に残った。
以上の中で今年最も印象に残った男優はと言えば、キリアン・マーフィーかダニエル・クレイグかで迷ったが、早くも次回作に期待がかかる『007/カジノ・ロワイヤル』のダニエル・クレイグに決定!