『プラネット・テラー in グラインドハウス』

下品で俗悪、荒唐無稽で趣味の悪い低予算ホラー&スプラッター映画を模して、監督のロバート・ロドリゲスが観客そっちのけで大いに楽しんでいる、の巻。
根底に流れているのは、トビー・フーパーの『悪魔のいけにえ』や『悪魔の沼』、『遊星からの物体X』をはじめとするジョン・カーペンター作品、それに数々のゾンビ映画など、一九七〇年代に流行ったB級なホラー&スプラッター映画への愛着。
ゾンビが細菌に感染しているという設定は、エイズの時代を経験しているからか。往年のホラー&スプラッターよりも特殊効果が飛躍的に発達しているので、血糊の量や臓物の飛び散り方は比較にならないほどリアル。さすがにこの執拗さは、食い物の違いなのか、和食好みのワタシとしては少々辟易する部分も。
股ぐらが溶け出す兵士の役をクエンティン・タランティーノが嬉々として演じていて笑わせる。『デス・プルーフ in グラインドハウス』にも出ているローズ・マッゴーワンが、下衆なお色気たっぷりに破壊的アクションを繰り広げてくれるのが、楽しい。
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悪魔の沼 デラックス・エディション [DVD]

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