『エリザベス:ゴールデン・エイジ』

中世から近世にかけてのヨーロッパ、ことに英国を舞台にしたコスチューム・プレイは、サー・ローレンス・オリヴィエの諸傑作でさえ敬遠したくなるほど苦手なジャンル。しかし、これは面白かった。
カソリック信徒・スペイン国王フェリペ二世の英国への野心、スペイン無敵艦隊と英国海軍の戦い、エリザベス女王スコットランドのメリー女王との王位継承争いを縦軸に、ひとりの女としてのエリザベスの懊悩を、焦点を絞って簡潔明瞭にドラマ化してあるので、英国史に疎いワタシにも非常に判りやすい。娯楽映画として見ごたえ充分で楽しめた。監督は前作『エリザベス』のシェカール・カプール
ケイト・ブランシェットはもちろん適役だが、共演のジェフリー・ラッシュクライヴ・オーウェンも好演。