『ティファニーで朝食を』
高校生の頃にリヴァイバルで見て以来三十数年ぶり。
ワケあって同居していた八歳年上の従兄の影響で小学生の時分から洋楽ばかりを聴いていた。TV『シャボン玉ホリデー』のエンディング・テーマにも使われていた“スターダスト”は大のお気に入りで、意味も分からないまま英語の歌詞をよく口ずさんでいた。
同じ頃大ヒットしていたのが『ティファニー』の主題歌“ムーン・リヴァー”。
映画を見た当時はオードリーの歌をヘタだなアと思っていた。けれど、今聴くと実に味わい深く素晴らしい。十五六の若造なんかに分かるはずがなかったのだ。ヘンリー・マンシーニも、この歌を一番よく理解していたのはオードリーだったと言っている。
そのマンシーニは当時が絶頂。『ひまわり』なんて異色作もあったけど、本領はやっぱり“ムーン・リヴァー”や『ナタリーの朝』。都会の風景が似合う人だ。
テキサスからオードリーを迎えにやって来た夫を演じるのは、『踊る不夜城』でジュディ・ガーランドと共演したダンサーのバディ・イブセン(TV『じゃじゃ馬億万長者』のジェド役でもある)! 当時気づかなかった再発見である。
音楽への扉を開いてくれた従兄は両親を早くに亡くしていた。通信簿には「5」が並んでいたけれど、中学を出ると工場に勤めに出た。『キューポラのある街』が身近な現実だった。
『ティファニーで朝食を』でいろんなことを思い出した。
六一年。パラマウント映画。
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