『ザッツ・エンタテイメントPART2』『ザッツ・ダンシング!』『ザッツ・エンタテインメントPART3』

『2』は、マルクス・ブラザースのコメディやキャサリン・ヘップバーンスペンサー・トレイシーの共演作なども加えられていて、それなりに面白く大変貴重ではあるのだけれど、ミュージカル映画ファンとしては少々冗長なところがあり、正直不満が残った。
ジャック・ヘイリー・Jrも同じことを感じたのか、『1』から十年後、『1』の音楽監督ヘンリー・マンシーニを再び迎えて『ザッツ・ダンシング!』を作っている。今度はMGM作品に限定せず、RKO映画のアステア=ロジャースのコンビ作やワーナー・ブラザーズバズビー・バークリー作品、新しいところでは『ウエスト・サイド物語』やマイケル・ジャクソンの『スリラー』まで加えてあるところがミソ。日本のファンにはありがたい未公開作の貴重なフィルムも満載である。中途半端だった『2』よりは、こちらが本家といった感すらする。
『3』は、それからさらに十年以上経って製作された。こちらは編集でカットされたアウト・テイク集の趣があって、興味津々。特に、『アニーよ銃を取れ』で最初主役を演じるはずだった(病気で降板)ジュディ・ガーランドの未公開映像など、涙なしには見られない。
映画って、ホントはこうやってウキウキしながら見るものなんだろうなア・・・・

ベスト・オブ・ジュディ・ガーランド

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Judy At Carnegie Hall: Fortieth Anniversary Edition

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