『ブリット』
高校生の冬、『シェーン』と2本立てでやっていたのを見た。もちろん『シェーン』も面白かったのだけれど、併映の本作にもとても興奮したのを覚えている。
NHK-BS/Hivisionで放送されたので、見た。
上院議員のロバート・ヴォーンは、政治的な宣伝効果を狙って召喚したシンジケートの証人を凄腕刑事ブリット(スティーヴ・マックィーン)に警護させるが、この証人が何者かに殺されてしまう。上院議員はブリットの失態を詰り彼に責任を負わせようとするが、証人が替え玉だったことが判り・・・・という展開の刑事アクション。
何かにつけ政治力をちらつかせる上院議員に断固屈しようとしないマックィーンが惚れ惚れするぐらいカッコいい。寡黙だがタフでクールで反骨精神旺盛な頼もしい男。対するロバート・ヴォーンも嫌味な政治家を憎々しげに演じて強烈な印象を残す(こんな野郎、そのへんによくいますネ)。
見せ場はご存知サンフランシスコの坂道を効果的に使ったカーチェイス(大画面で見ると乗り物酔いするほどの迫力!)。そして、国外逃亡を図った犯人とブリットとの空港での銃撃戦。これは一瞬でケリがつくピーター・イエーツ監督の切れ味鮮やかな演出が冴える。ダラダラとやたら長いだけの最近のアクション映画はこれを見て大いに見習ってほしい!
製作者のフィリップ・ダントニは、この映画の三年後にはニューヨーク市警のポパイ刑事(ジーン・ハックマン)が狙撃犯を追って壮絶なカー・チェイスを展開する『フレンチ・コネクション』を作り、アカデミー賞の作品賞を受賞した。
ドン・シーゲル監督、クリント・イーストウッド主演の『ダーティハリー』と『フレンチ・コネクション』、そして本作の三本をリアルタイムで見られたことは幸運だった。この三本を越える刑事アクションはいまだに現れていないのだから。
ジャクリーン・ビセットにとっては『アメリカの夜』と並ぶ代表作でもある。
ラロ・シフリンの音楽もカッコいい!
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